2016.11.15

NEWS / BOAT LOG

Spirit of yukoh boat log #11

November 15th, Update @UTC 14:20
Position: 20
http://tracking2016.vendeeglobe.org/hp5ip0/

変化の激しい一日だ。
暗いうちよりA3を下ろしてバックに収納してハイクアウトさせる。
ブラストリーチャーに切り替える。
風が南にふれてきたので、J2に切り替える。
風力も上がり、一時は2ポイントリーフまでした。
スコールが過ぎた後、再びブラストリーチャーを展開。
さらに風が落ちたのでA3をあげる。
さらにブラストリーチャーに変更。
今はJ2とフルメインで走っている。
この後、スコールが過ぎたら再びブラストリーチャー更にはA3になるだろう。
これだけ一人でセールを展開すると疲れる。
しかし、昨日食事が十分にとれたのでよかった。
力もでます。
あと、マストのカムクリートがダウンシートに引っかかり壊れてしまった。
予備は持っていない。
そこで船で一番使わないカムクリートを取り外し、マストに付ける。
シングルハンド世界一周レースでは臨機応変さがとても重要である。
海面にサルガッソーがたくさん浮いている。
南大西洋に来たなと、実感する。
いいこと。
今日はスコールが来たのでスタート以来はじめて頭を洗った。
気持ちがいい!
セールからバケツ一杯の水が取れたので、身体を洗う。
まずは海水で身体を洗い、最後に雨水で流す。
さっぱりした。
雨の神様、ありがとうございます。
タンギが昨日リタイアを表明した。
マストトップが1mぐらいのところで折れたらしい。
不運としか言いようがない。
タンギはニューヨーク〜ヴァンデレースから僕によく声をかけてくれた。
IMOCAの仲間には早々は入れるものではないが、タンギのお陰でずいぶんと仲間が増えた。交流の機会を与えてくれたことに心より感謝している。
仲のよかったセーラーがリタイアするのは自分のことのようにつらい。
ヴァンデは本当に長い年月をかけて準備をする。
スポンサー集めだけではなく、家族のことや、クルーのことなど、その重圧に耐えながら進めていかなければならない。
どれほど悔しい思いでいるか察するに余りある。
しかし、すばらしい決断だと思う。不十分な状態で南氷洋へ突入するのは危険過ぎる。
タンギはこのまま自力でレ・サーブルドロンヌに引き返すつもりだ。
それもまたすばらしいことだ。
タンギ、またレ・サーブルドロンヌで会おう!

康次郎

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